修理車図鑑

2017年4月28日 (金)

電動アシスト スイッチ修理

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です。

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梅雨時期に入る前に、上の写真のようなメインスイッチの電動アシストを使用されている方にちょっとアドバイスを。

〇印の部分にご注目。

表面が破れています。

スイッチを爪で操作している方は要注意!!

かなりの確率で破れています。

ここに水が入ってしまうと、メインスイッチ丸ごと交換が必要になります。

もちろん安くありません。

「ならば、故障する前に対策をしておきましょう」

ということで用意するのはコレ。

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そうです、梱包とかに使う幅広の透明なテープ。

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これをメインスイッチにペタッと貼り付けます。

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黒い部分と白い部分に溝があるので、そこに沿ってグルッと1周カッターで切り目を入れます。

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余った部分を取り除くと・・・

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コーティング完了~。

念のため指で押してしっかり張り付けておいてください。

破れそうになったらまた同じ作業をして対策してください。

ま、検索してここにたどり着いたということは

すでに水が入ってしまって手遅れの可能性もあるけど・・・

手遅れだったらすいやせん( ̄▽ ̄)

くれぐれもスイッチ操作は指の腹で優しくおねがいします。

(-ω-)/

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2016年10月 3日 (月)

耐パンクタイヤはパンクしやすい?

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です。

最近よく見かける「パンクに強い!」とPOPの付いたマユツバ的商品。

ホントかよ・・・

と思いつつも、とても気になるキャッチフレーズ。

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パンクばかりしていた人にとってはたまらない謳い文句のはず。

しかし、そんな都合のいい話は無いってことくらいホントはわかってるはず。

でも、自転車なんていつも成り行きで買ってるという人なら

コロッとダマされ飛びつくでしょう。

しかし、買ってから調子がいいのは最初の数ケ月だけ。

そのあとはペダルを漕ぐのが重いだけのポンコツと化します。

タイヤもチューブも耐パンク構造にするため、

肉厚としているため重量が増しているからというのも理由のひとつですが、

もっと重要なことがあります。

単純に空気圧不足だからです。

そもそもパンクを繰り返す人は空気圧なんて気にしていません。

だから修理しても修理してもパンクします。

修理後は安心してしまい、やっぱり空気を入れずに乗っているという・・・

たまたま売ってたパンクに強い自転車を買ってみる。

パンクに強いから空気圧は気にしない。

そしてチューブが傷つきパンクする。

そしてチューブ交換という髙い代償を払う。

さらにこれを繰り返し、怒りMAX。

パンクに強いはずなのに・・・

では、なぜチューブが傷つくのか?

それは耐パンク構造にするためタイヤを厚く硬くしてあるからです。

空気圧が低下するとタイヤと車輪との固定力が弱まり

発進時やブレーキ時にタイヤがズレて

バルブ付近にダメージを受けたり、

タイヤ内部に擦られて無数に傷が付いたりします。

タイヤにしなやかさがあればある程度のズレ防止にもなりますが

耐パンクタイヤのような硬いタイヤの場合はすぐにズレてしまいます。

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タイヤとともにズレて引っ張られたチューブは

片方(右側)は薄く伸ばされます。

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薄く伸ばされたチューブは空気を充填すると

ポパイの上腕のような膨らみ方をします。

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反対側は行き場がないためこんな感じでチューブが寄って団子状になってしまいます。

この団子状の部分で段差に乗りあげたりすると圧迫によるパンクが発生します。

この場合は切れたような裂傷が入るため必ずチューブ交換が必要になります。

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引っ張られすぎてバルブがもげてしまった例です。

こうなってしまったらもちろんチューブ交換です。

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そしてチューブがタイヤ内壁に擦れて傷つき発生する揉まれパンク。

しま模様に見える部分はすべて擦れ傷です。

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タイヤ内部の黒い粉末状のものは、揉まれて削れたチューブのカスです。

揉まれパンクは耐パンクタイヤでなくとも発生しますが原因はやはり空気圧不足です。

耐パンクタイヤをパンクしないよう機能維持するためには

1ケ月に2回は空気を入れる必要があります。

しかも、タイヤがしっかり硬くなるまで空気をいれなければなりません。

これ、結構たいへんです。

空気圧を気にしない人にとっての空気入れ作業は苦痛でしかありません。

ということは、

パンクに強い自転車は空気を入れるのが面倒だという人向きではありません。

マメに空気を入れないと何のメリットもないということです。

あと、そもそも空気を入れなくてもいいという

「パンクしない自転車」

というのもありますが、構造上どうしても重量が増えてしまします。

これもやはりペダルを漕ぐのが重たくて辛いだけです。

結局のところ普通のタイヤで月に1回空気を入れて使うという

今まで通りのタイヤが、万人向けのようです。

もちろんちゃんと空気圧管理ができる人なら

パンクに強い自転車は是非おすすめします。

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2014年6月 9日 (月)

アンジェリーノ スタンドがあがらない・・・・

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です

もう有名なお話しですが、夏ごろまでに新車がゾクゾクと・・・・・

あら、まだナイショでしたっけ?

危ない、バラしそうになった。

で、今回の話題は例のスタンドの件です。

幼稚園で子供を乗せて、「さあ出発!」とスタンドを上げようとしたら。

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あら?

スタンドが動かない・・・・

途中で引っかかってしまいますよね。

ここ数年でこの症状、けっこう発生しています。

たまに近所の幼稚園やコンビニからも救援要請の電話が来ます。

で、とりあえず使う方法を伝授します。

この状態で固まってしまったら・・・

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赤い矢印の部分(ロックレバー)をもう一度ロック方向(前方)に操作します。

すると、さっきまでの苦労がウソのようにスムースに動いた~。

ね、即解決。

あ、正確には「とりあえず解決」です。

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原因はこの部分の油切れ。

といっても最初から油を塗って販売してるお店も少ないのが実情。

上の画像では、一度も塗った形跡すらありません。

もちろん当店ではしっかり塗って納車します。

定期点検時にも確認し、塗布塗布塗布・・・・・

機械である以上、可動部分や摺動部分には、負荷に適した潤滑油が必要です。

店員:「たまには油さしてくださいね。」

お客さん:「あ、クレ551ね!」

店員:「いや、551は蓬莱のブタまんですやん。」

お客さん:「あ~、556やったっけ?まぎらわしいわ、も~」

↑これ、昔勤めてた関西の自転車店でよくしてた楽しい会話です。

関西の自転車店ではよくある会話です。

懐かしいな~、リンリン甲子園店(兵庫県西宮市)。

たまにそこで購入された方が、当店にも来店されます。

ピンポイントすぎてお互いビックリします。

遠路わざわざ・・・・いやそんなはずないですよね、引っ越されてきて偶然再会、です。

もう10年以上前の話なので、もちろんお互い覚えてませんが、防犯登録シールでわかってしまいます。

きっと何かのご縁ですね、有難いことです。

で、556だと注油箇所に掛かる負荷からして潤滑効果の持続性が期待できません。

この場合、グリスと呼ばれるペースト状の油が必要です。

ピーナツバターみたいな半練り状の油といえばイメージできますでしょうか。

グリスアップのタイミングとしては1年に1度、しかも秋頃がよろしいかと。

理由は、注油箇所が密閉構造ではないため、夏場の気温で分離もしくは軟化して流れてしまうことがあるためです。

ということで、夏に減った分を秋に補充というスケジュールになります。

あくまでも個人的な見解ですが、この設計のスタンドは明らかに用途に合っていないと思います。

と言ってもかなり年数が経過しているので、いまさら言ってもいまさら時効でしょうけど。

買い物程度の荷物載せ用途ならこれでいいんでしょうが、子供乗せ自転車には無理があります。

しかし、何回見ても、この構造だと壊れるのは想像に容易いんだけどなぁ。

よくこれ採用したな・・・

ま、当時この方式しか選択肢がなかったんでしょうけどね。

それを認めるかの如く、最近のモデルでは形状変更され、油切れしてもすぐには故障しにくくなっています。

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当たる部分にコロコロが付きました~。

でも、個人的にはこれでも心配。

ローラー(コロコロ)を支えているアームが片持ち構造なので、長期使用においては結局変形するんじゃ・・・・

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この方式がベストだと考えます。

ローラーを両側から支えてあり、長期使用に耐えうる構造になっていると思います。

と言っても、もちろんグリスは必要です。

毎回ローラーの同じ部分に負荷が掛かるため、ローラーの摩耗が考えられるからです。

すり減ってローラーが無くなることはないでしょうけど、削れて溝のようになってしまった場合、結局引っかかってしまうかもしれません。

何年も前から「どうせ電池積んでるだから電動アシストスタンドにしてくださいよ」ってメーカーさんに言ってますが、まだどこも反応がありません。

製品化が難しいのか聞く耳もってもらえていないのか・・・・・

3人乗りの電動アシストってスタンド立てるのがけっこうたいへんなんですよね。

それが、電動モーターのアシストで「ガチャン」って立ったら世のママたちがどれだけラクか。

これができたら、革命と呼んでもいいと思います。

発売しちゃったメーカーは市場を掌握してしまうかもしれません。

実現するには安全性や耐久性、コスト、重量、操作性、見た目などいろいろ問題山積みだと思いますが・・・

期待しています、スタンド革命。

あ、もちろん故障しにくい設計でね。

こんなママチャリのスタンドの考察記事を

最後まで読んだあなた、相当なマニアですな。

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2012年8月15日 (水)

子乗せ自転車に多いトラブル例

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です

今回は、子乗せ自転車に多いスポークが変形し外れてしまうトラブルと後ろカギのトラブル例です。

これから自転車を購入しようとお考えの方もよく読んで覚えておいてください。

余計なトラブルを回避できますよ。

では、症状と原因、対策を順にご説明します。

とっても長いのでそのつもりで。

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子乗せといってもご覧のような後ろ乗せのタイプに多いトラブルですが、前乗せでも後ろにチャイルドシートが付いていれば同様です。

ロックを解除せず、後ろのシートにお子さんを乗せたままスタンドを跳ね上げると・・・

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このようにカギのカンヌキ(ロックする棒)とスポークがぶつかります(変形しています)。

このカギのカンヌキは直径約10mm、スポークの直径は約2.2mm。

ぶつければどちらが強いかは言うまでもありません。

ぶつかるとスポークが変形し、衝撃の強さによってはニップルがちぎれてしまいます。

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ちぎれるまでいかなくとも衝撃を受けた痕跡はこのように残ります。

隣のまっすぐなスポークと比較すると、かなり変形しているのがわかります。

もう一度同じ個所でぶつかると、ニップルが引っ張られてちぎれます。

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これがちぎれてしまったニップル。

前へ進もうとする勢いやお子さんの体重によってはこうなります。

運が悪いとバルブ(空気の注入口)が折れる場合も。

スポークも変形しており、カギのカンヌキがぶつかった痕跡があります。

ほとんどの方が無意識にやってしまうため「普通に使っていて何もしていないのに突然こうなった」とおっしゃいます。

しかし、素材が金属である以上何もしていないのに自然に曲がったりちぎれたりするなんてことはありえません。

もちろん普通に走行していて曲がったりちぎれたりするものでもありません。

ニップルがちぎれているスポークは必ずカギのカンヌキと当たる個所が同じ方向に変形していることから、走行中の衝撃やその他の原因だと考えるのは不自然です。

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この症状は子乗せ自転車すべてに当てはまるものではありません。

防犯性を高めた太いカンヌキのカギ(写真右)を採用している自転車ばかりです。

左のグレーの鍵は安い自転車によく使われるタイプ。

表から見ると大差ないように見えますが、ひっくり返してみると・・・

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右側の黒いカギはカンヌキが無垢材でできており、切断に対して非常に防犯効果が高いことがわかります。

裏カバーの厚みを分厚くしてリベット止めすることでカンヌキとの干渉に対し耐久性を高めていることがわかります。

特に、下のほうのリベットはカンヌキ干渉対策と思われます。

電動アシストやちょっと上等な自転車は耐久性と防犯性を高めるため、たいていこのタイプを採用しています。

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この手のカギは、こんな大きな切断工具でなんとか壊せるいくらい頑丈です。

防犯性を高めた結果、カギの使い方に注意が必要となっています。

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いっぽう、グレーのカギの裏側は・・・

カンヌキは板を丸めて棒のようにしてあるだけで、中身は空っぽ。

裏カバーも簡単に引っかけてあるだけ。

ポケットツールで簡単に壊せます。

一応リベット止めしてある個所はありますが、カンヌキとの干渉には効果が無いところにあります。

半施錠の状態で動かそうとするとスポークとカンヌキがぶつかり、表と裏のカバーが簡単にはずれて破損してしまいます。

乱暴に扱うとすぐ壊れてしまうタイプのカギです。

メリットもあります。

カンヌキが弱いのでスポークが変形したり、ニップルがちぎれたりしにくい。

しかし、そもそも自転車が盗まれやすいという重大な欠点も・・・

自転車を盗まれたら本末転倒なのでやっぱりカギは頑丈なほうがいいのです。

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これはちぎれたニップルと新品との比較です。

リムに支えられていた個所から破断しています。

この部品は・・・

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このように車輪の外側から差し込み・・・

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車輪の内側に出しスポークとつなげます。

赤い印の個所にカギのカンヌキがぶつかるとちぎれるということです。

直径2.2mmのスポークに自転車の重さ、お子さんの体重が横方向に加わると耐えられません。

ママチャリのスポークは一般的に車輪1本あたり36本あります。

スポーク1本だけで強さを保てるはずもなく、36本全部でバランスと強度を保っています。

1本だけに集中的に力が加わると破損に至ります。

折れないようにする対策としては、カギを開け忘れていないか、ちゃんと開錠できているかレバーを毎回確認することなどが必要です

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次に、カギがこんな感じで変形していることがあります。

赤い印部分の銀色の四角い枠が外れかけています。

原因はカンヌキが開ききらない状態で、スポークと干渉したことによるものです。

スポークに押されたカンヌキが錠前の裏カバーを押してしまっています。

このままだと施錠も開錠もしにくいですし、錠前自体も破損しかねません。

電動アシスト付きで交換が必要になった場合、錠前はバッテリーロックとセットになってしまうため結構な出費になってしまいます。

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こちらが元通りに修理した状態。

なんとか曲げ戻しできれば再使用可能です。

自転車のカギは雨風にさらされているため、使っていくうちに動きが渋くなっていきます。

開けたつもりがカンヌキが途中で止まっていることも。

そのままスタンドのロックを解除し自転車を前へ押し出すと・・・

「ガシャッ!」という音とともに半開きのカンヌキとスポークとがぶつかりカギの裏カバーを壊してしまいます。

壊れるまでいかなかった場合でも、カギの操作がしにくくなります。

施錠しようとしてもちゃんとロックできなかったり開錠しようとキーをひねってもカンヌキが開きにくかったり。

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自転車本体へ取り付けるバンド(写真の赤い印のところ)がちぎれてしまう場合もあります。

たとえ症状が軽微でも、そのまま使い続けると破損に至ります。

対策としては定期的な注油、カギの開錠確認、これに尽きます

いずれのケースでも、無意識のうちに壊してしまうため保証書を持参される方が多いのですが、残念ながらご使用上の不注意での破損はメーカー責任ではないので、保証対象外となります、ご了承ください。

「買ったばかりなのに!」という場合、たしかに私も一消費者としてお気持ちはわかります。

しかし、そうならないよう当店では納車時にしっかりご説明もさせていただいていますので、あとはご自身で注意していただくようお願いするしかありません。

どんな商品であれ壊れてしまう使い方やケガをしてしまう使い方があり、説明書にも書かれていますのでご確認の上、正しい使い方をしてください。

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2011年12月28日 (水)

メンテナンスの重要性

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です

この夏にお店の前でつかまえたカブトムシが12月28日現在まだ生きています!

だいたい9月か10月には死んでしまうことが多いので、もしかしてギネス記録樹立か。

人にたとえるといったい何歳くらいなのだろう・・・

毎日昆虫ゼリーのみを夜だけ与えて極力触らず、昆虫ケースは新聞紙でグルグル巻きにして寒くないよう介護しています。

ここまできたら一緒に年越ししたいものです。

そういえば以前飼っていたヒマラヤンも20歳という長寿でした。

あまり構いすぎないのが良かったのか・・・謎です。

しかし、自転車の場合は違います。

きちんとメンテナンスしないと長くは持ちません。

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先日、修理でお預かりした数十年前の自転車です。

十数年じゃありません、数十年前ですよ。

保管状況が良かったためスチール、アルミともに酸化の進行もほとんど無くとてもキレイでした。

古いフランスのパーツで組まれたとても高価な自転車です。

もともとお父様が所有されていたそうで、それをメンテナンスして乗り続けたいとのことです。

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今は無き老舗ブランドのALPS。

かっこいい。

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その当時の性能を味わえるフランス製サンプレックス社のリヤディレーラー。

決して高性能ではありませんが、ゆっくり走る気分にさせてくれます。

今では皆無の縦型メカですが、美術品のようなきれいなデザインです。

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装着パーツの中でいちばん気に入ったフランス製レオタード社のクイルペダル。

レオタードといえばプラットフォームが有名ですがクイル型も美形です。

数十年経過しているとは思えないほど滑らかな回転が印象的でした。

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こんなに古いものでも修理可能だなんて自転車はすばらしい!

と、実はここまでが前置きです。

本題はノーメンテナンスでご使用するとどうなるかというのがテーマです。

パナソニックのデラックスビビでご説明してゆきます。

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古いモデル(たしか十年くらい前)のため乗れる状態に戻すにはそれなりの費用がかかりますが、お客様のご要望で修理することになりました。

中学生や高校生のお子さんが使うとこうなることが多いですのですが、今回もやはりそうでした。

一見なんとも無さそうですが・・・

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グリップ(持つところのゴム)がありません。

ブレーキと変速のケーブルは被覆が劣化しているため中身が出てしまっています。

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ブレーキレバーは転倒時の衝撃でしょうか、破断しているためブレーキが効かなくなっています。

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前のギヤです。

歯先がすり減ってピッチが合わなくなりチェーンが浮いています。

こうなるともう末期症状です。

漕ごうとしてもチェーンが歯飛びして漕げません。

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歯先のアップです。

削れて歯が低くなってさらに先がつぶれています。

高負荷運転を繰り返すとこうなります。

特にオイル切れ状況下での高負荷運転は症状の進行を早めます。

高負荷運転とは重たいギヤ(シフト位置 3 )でスタートしたり、立ちこぎしたり、坂道を上ったりする使い方です。

モーターのパワーでなんとか走行できますが、そのぶん駆動系に負担がかかってしまい、いずれ壊れます。

特に、このモデルはチェーンの規格が3/32という薄歯タイプなのでモーターの駆動力と踏力でやられてしまうようです。

現行モデルは厚歯のギヤなのでここまで酷くはなりにくいのですが、オイルレスでの高負荷運転はやめたほうが良いです。

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チェーンのたるみを巻き取るチェーンテンショナーが役目を果たせていないため「ダラーン」とチェーンがたるんでいます。

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これがチェーンテンショナー。

バネの力で下方向へプーリー(小ギヤ)を押し下げチェーンを突っ張る構造です。

歯先がすり減りすぎてピンピンに尖っています・・・

プーリーは樹脂製のため、回転部分もダメになっています。

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ラフなブレーキ操作によって車輪がロックしてしまうと、フラットスポット(平面部)ができてしまいます。

強くブレーキをかけるごとにタイヤは平面部で止まろうとするため、路面との摩擦でこのように破れてしまいます。

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駆動系のパーツたち。

10年以上前のモデルでもこうやってすぐにパーツが手に入るなんてスゴイ。

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バラバラにしちゃいます。

小学生のとき、自分でタイヤ交換をしようとこんな状態にしてしまって戻すのに1時間くらいかかったのを思い出します。

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それが今では10分もかかりません。

使いやすい道具さえあればあっと言う間です。

しかし、ただ組み立てるだけじゃなく微調整がありますのでみなさんはおやめください。

このようにお子さんが使う場合は定期的にチェックし、ケガしないうちに点検や修理に出しましょう。

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2010年12月 6日 (月)

パススマイル ハブモーターの修理

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です

今回は、機械嫌いの方にはとても退屈なネタです。

個人的にはこういうのは大好きなので、とてもワクワクしてしまいます。

今回修理するのはヤマハパスの古い年式のもので、おそらく10年くらい前のモデルだと思います。

ペダルをこいでもアシストしないという症状ですが、このモデルによくあるとても簡単な修理です。

お客様のお話しによると、奥様がこの自転車でお子さん2人を育てた思い出いっぱいの自転車だそうで、どうにか修理して使い続けたいとのことでした。

ご主人が休日を使って、あちこちの自転車店をまわって修理依頼をされたそうですが、どこに頼んでも「できない」と断られ続け、流れ流れて当店にたどり着きました。

なんと、購入したお店ですら対応してもらえなかったそうで、話しを聞いて怒りを覚えました。

電動アシストはきちんと修理もできる自転車専門店で買いましょう。

最近は他業種から参入してきた自転車専門店風の佇まいのお店もあるので要注意。

そういうお店はちょっと専門的な話をするとオロオロしだすのですぐにわかります。

ポイントに釣られて家電量販店や価格に惑わされてホームセンターで購入すると、肝心な時に冷たい対応をされるのがオチですよ(そういう方を幾度となく見てきました)。

当店で買ってください!なんて欲張りなことは言いません、自転車は家電量販やスーパーなどではなく、ぜひ地元の自転車専門店で購入してください。

当店でも表向きはどなたにも平均的な対応はしますが、やはり購入していただいた方は特別です。

自転車はより丁寧に点検しますし調整だけなら特に費用もいただきません。

専門店のほうがうれしいメリットがたくさんあるはずです。

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ここから本題です。

後輪を自転車からはずし、さらにハブモーターを分解します。

ホルダー、ドライブギヤ、リングギヤを分解。

原因は判明していますが念のためさらに分解。

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ワンウェイクラッチ、クラッチボス、リダクションギヤもチェック。

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故障の原因はドライブギヤです。

3個とも全滅で歯車の歯先が削れてしまっています。

この削れクズがハウジング内部に大量に飛散し、グリスにまぎれこんでしまっていたのですべて洗浄し新しいモリブデングリスを入れなおしました。

実はこのグリスの洗浄作業がいちばん時間が掛かりました。

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これが交換用のドライブギヤ。

新品なのでちゃんと歯車の形をしています。

組み付け工程は手が汚すぎて撮影できないので割愛。

くれぐれもご自分で修理しようなんて思わないでください。

各パーツの位置決めやギヤの嵌め込む方向、組み付け順序など決まりごとが多々あります。

またそれを聞き出そうなんて思わないでくださいね、それを生業としているもので・・・

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これが完成状態です。

実走テストの後、お客様のもとへ帰って行きます。

ペダルを踏んでも「ガーッ」っと音だけしてアシストしないという方、お手伝いしますのでご相談を。

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2009年12月18日 (金)

自転車は専門店で購入しましょう その2

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です。

すっかりおなじみのBAAマーク、自転車協会HPの耐久試験の方法を見る限りJISより厳しくて良さそうです。

ただし、納車前にしっかり整備されていればの話。

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本日の修理車はチェーンカバー取付金具の脱落とボトムブラケットのガタつきです。

ボトムブラケットというのは上の写真の赤い点線の部分で外からは見えません。

左右のペダルをつなぐとても重要な部品です。

購入されたのは今年の春頃なので、ガタが出るには早すぎます。

ほぼ新車なのにこんな自転車の多いこと・・・

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ちょっとわかりにくいですがチェーンカバー取付金具の固定リングが脱落しています。

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分解するとこのようになっています。

銀色の丸い大きなリングで三角形の金具を固定するしくみになっています。

このネジは走行中に自然にゆるむことは無いので、メーカーと販売店が締め忘れたと考えられます。

また、ご使用方法が悪くてもここのネジが外れることは絶対にありません。

ペダルをこぐとカラカラとてもうるさいです。

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右側のハンガーワン(ベアリング受け)が緩いかもしれないので念のためチェックします。

締め込んだ時にベアリングを傷めないようにまずは左側を緩めておきます。

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こっちが右側で、この爪の付いた専用ツールで締め込んでみると・・・・

恐ろしいことに180度近く回りました。

締めるどころか取り付けてあるだけでした。

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ベアリングの調整は専用ツールで左側から行います。

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ちょうど良いところが見つかるまで数回調整します。

調整が終わったら外側のロックリングで固定します。

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最後にチェーンカバー取付金具のリングを締め込みます。

ちなみにここは逆ネジなので左回しで締まります。

あとはクランクやチェーンなどを組み付けて作業完了。

とても乗りやすく快適になりました。

ガタつきがあるということはそこに隙間ができ、水が浸入します 。

結果サビます。

ベアリングがサビるととても厄介で、症状によっては数千円かけての交換が必要になります。

症状が軽いうちならいいのですが、中にはガタつきが多すぎてチェーンが外れてしまうなんてひどいケースもあります。

BAAマーク付きの自転車は駆動部の動的試験もありますが、この部分のガタつきは対象としていません。

BAAマーク付きの同じメーカー同じ車種でも販売店によって品質は異なります。

電化製品ならA店で買ってもB店で買っても品質は同じです。

それはメーカーが品質管理を行っており販売店が組み立てや調整を行わないからです。

テレビやデジカメを買う時に店員さんが箱から出して商品を組み立ててるところなんて見たことないですよね?

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すべてのメーカーではありませんが当店へはこんな感じで入荷します。

ここから品質を左右する組み立て調整をしますのでお店によって味付けが違うのは当然です。

もちろん組み立て説明書なんてものはありません。

すべて基礎知識(JIS)と経験だけです。

当店でご購入いただいた自転車はずっと無料点検を受けられます。

点検は無料ですが調整は有料なんてセコいことは言いません。

部品交換などの修理は有料ですが簡単な調整はぜ~んぶ無料です。

たとえばギヤの調整、ブレーキ調整、サドルの高さ調整や空気充填など・・・

仮に有料修理の場合でも、自転車ご購入時に発行のメンバーズをご提示いただくと部品代が10%引きになります。

自転車専門店で購入すると余計な出費を抑えられますよ。

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2009年12月13日 (日)

自転車のご購入は専門店で!

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です。

先日、電動アシスト自転車の修理相談を受けました。

数年前に家電量販系ディスカウントにてヤマハの最上位モデルを購入されたとのこと。

「購入時にもらえるポイントが魅力でつい・・・」と後悔されていました。

購入時から走りが重くバッテリー残量がすぐなくなってしまうので購入店にて修理をしてもらったそうです。

ブレーキが引きずりっぱなしということで1週間預けてブレーキ本体を交換してもらいその帰り道、修理前と何ら症状の変化が無かったのでお店へ引き返し再び相談。

「このブレーキは馴染みが出るまで少し重たいのでグリスを注入しておきます」とウソを言われ、引きずらないようにとほとんど効かないスカスカな状態に調整され、さらに納得いかないグダグダな説明に激怒しそのままガマンして何年も使っていたとのことでした。

ベアリングの回転が重たいままで走行していたのでバッテリーを2回も買い替え、せっかく8アンペアもある大容量バッテリーが台無し、ポイントもらっても出費のほうが多いです。

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問診を終え修理に取りかかろうと自転車を見た瞬間ありえない光景に愕然、と同時に原因も判明。

原因発生から現状までストーリーがつながりました。

自転車組み立て時に矢印の黒い部品(回り止めワッシャ)をスタンドの穴部に噛み合わせないまま後輪のハブナットを締め付け、車軸を共回りさせてしまい、結果ベアリング(リテーナー)が締りすぎてしまっていた。

ベアリングが締まりすぎていることに気づかずブレーキの引きずりと勘違いし交換で対応、その交換作業も失敗しさらにブレーキの効きを甘くして対処するという最悪のストーリー。

もともと不良品だったのではなく、組み立て作業をしたお店の人が壊したということになります。

自転車整備士免許の試験でもここまで専門的なことはやりません。

日々の積み重ねが無いと、自転車整備士免許を持ってるだけの人では対応不可能です。

スーパーやディスカウントには整備士免許を持っている人はゴロゴロいますが、そのスキルがある人はほんの一握りでしょう。

販売時に信用させるための道具でしかありません。

車輪もろくに組めない整備士もさぞ多いことでしょう。

某メーカーさんの営業マンの話しによると、社内には整備士試験対策用のマニュアルがあるそうで、その通りになら組み立てできますが微調整やイレギュラー対応は無理。

そんなの整備士とは言いません。

内装変速機の構造を理解できていないと、この部品がなぜこんな形をしているか不思議にも思わないでしょうね。

それでは修理内容です。

症状からしてチェーン引きもダメなはずなので分解してみます。

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これがチェーン引きです。

やはり破損しています。

丸い穴の中の平面部分が車軸の共回りで削り取られています。

車輪の回転具合からしてリテーナーが破損しているはずなのでさらに分解してみることに。

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これが内装3段ユニットです。

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予想通りユニットとハブが接する部分のベアリングがやられていました。

赤丸がベアリングです。

リテーナーの枠が変形し2名脱走しています。

念のためリテーナーを一式交換します。

その他の部品もクリーニングしてグリスアップ。

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購入店での修理作業時に上の銀色の部品を付け忘れたままブレーキ本体を無理やり固定していたためブレーキ本体が変形していました。

原因がブレーキの引きずりだと思い込んでいたためにブレーキはほとんど効かないスカスカの状態に調整されておりたいへん危険な状態でした。

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ここから専用のグリスを注入するのですが大量に入れたみたいでとんでもなく汚くなっています。

たくさん入れれば良いというものではありません。

しかもダストキャップがついていない・・・

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さきほどの銀色の部品を取り付けるとこのようになります。

矢印の先に少し見えています。

Dk7

これでブレーキをしっかり締め付けても大丈夫。

Dk8

車体に取り付けて無事修理完了~。

非常によく回っています。

変速機もキッチリ作動しブレーキもきちんと効くようになりました。

購入後はじめてご自分の自転車の実力の高さに驚いておられました。

数年間ガマンしつづけていたお悩みがものの1時間で解決し、とても満足していただいたと同時に「これに懲りて自転車は専門店で買う」と猛省しておられました。

安さだけで選ぶとそには必ず落とし穴があります。

余計な出費やストレスをなくすよう自転車は専門店で購入しましょう。

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2009年5月27日 (水)

パス ブレイス SPEC8の修理

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です。

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今回は、パスブレイスのSPEC8の修理風景を少しだけご紹介します。

症状は各ギヤでちゃんとアシストしないとのこと。

SPEC8はたいへんお利口な装置ですが、その構造がゆえ乱暴な扱いをすると故障の原因となりますのでお取扱いは慎重にお願いします。

本日、ヤマハ発動機で商品企画を担当されている鹿嶋さんがいらっしゃいました。

(鹿嶋さんはこんな方です→http://www.yamaha-motor.jp/pas/brace/index.html

「開発の最前線が語る」をクリックすると鹿嶋さん登場。

市場動向や現行商品の改善点、新商品についてのお話しをさせていただきました。

その中で今回修理したSPEC8についてもお話しさせていただきましたが、次期モデルでは改良されてより使いやすくなりますとのことでした。

次期モデルは6月ではなくもっと先になりそうです。

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では本題です。

二つのネジを取り外すと・・・

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これがSPEC8です。

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モーターにつながるリード線のカプラを外して各端子間の抵抗値を測定します。

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ギヤ1での抵抗値749Ω。

規定値750Ωの±5%なので合格。

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ギヤ2での抵抗値・・・1?

規定値15kΩ±5%なので故障決定。

Photo

なぜか修理中ずっと真横で座ってた チャコちゃん です。

お散歩中に通りすがりでお店に入ってきてずっといっしょにいました。

とても癒しフェイスなので載せてみました。

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ということでこのセンサーアセンブリを交換して一件落着。

シフトチェンジの際にはくれぐれも丁寧に。

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2008年8月18日 (月)

お見事!&無惨

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修理で入庫した折りたたみ自転車です。

なんてスマートにたためる自転車なんだ!と思いきやシートパイプ部分が見事にポッキリ折れています。

あまりにもキレイに折れているので本当にたたんだ状態かと錯覚してしまいそうです。

残念ながらこの場合、修理ではなく廃車処分になります。

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近づいてよく観察すると折れたというより、ちぎれています。

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破断部分から推測すると溶接不良ではなく設計段階での強度不足と考えられます。

シートパイプがこの土台部分につながっていましたが、前輪を通して加わる路面からの衝撃、または車体後方かかる荷重を支えきれず変形、その後破断に至ったと思われます。

1万円もしないような自転車の形してるだけの自転車モドキ、一体いつになったら無くなるんでしょうか。

こんな自転車のせいでケガをされている方が居る一方で、こんな自転車でひと儲けしている業者達がいると思うと腹立たしくてなりません。

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