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2012年8月15日 (水)

子乗せ自転車に多いトラブル例

ご覧いただきありがとうございます。

スポーク日吉店です

今回は、子乗せ自転車に多いスポークが変形し外れてしまうトラブルと後ろカギのトラブル例です。

これから自転車を購入しようとお考えの方もよく読んで覚えておいてください。

余計なトラブルを回避できますよ。

では、症状と原因、対策を順にご説明します。

とっても長いのでそのつもりで。

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子乗せといってもご覧のような後ろ乗せのタイプに多いトラブルですが、前乗せでも後ろにチャイルドシートが付いていれば同様です。

ロックを解除せず、後ろのシートにお子さんを乗せたままスタンドを跳ね上げると・・・

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このようにカギのカンヌキ(ロックする棒)とスポークがぶつかります(変形しています)。

このカギのカンヌキは直径約10mm、スポークの直径は約2.2mm。

ぶつければどちらが強いかは言うまでもありません。

ぶつかるとスポークが変形し、衝撃の強さによってはニップルがちぎれてしまいます。

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ちぎれるまでいかなくとも衝撃を受けた痕跡はこのように残ります。

隣のまっすぐなスポークと比較すると、かなり変形しているのがわかります。

もう一度同じ個所でぶつかると、ニップルが引っ張られてちぎれます。

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これがちぎれてしまったニップル。

前へ進もうとする勢いやお子さんの体重によってはこうなります。

運が悪いとバルブ(空気の注入口)が折れる場合も。

スポークも変形しており、カギのカンヌキがぶつかった痕跡があります。

ほとんどの方が無意識にやってしまうため「普通に使っていて何もしていないのに突然こうなった」とおっしゃいます。

しかし、素材が金属である以上何もしていないのに自然に曲がったりちぎれたりするなんてことはありえません。

もちろん普通に走行していて曲がったりちぎれたりするものでもありません。

ニップルがちぎれているスポークは必ずカギのカンヌキと当たる個所が同じ方向に変形していることから、走行中の衝撃やその他の原因だと考えるのは不自然です。

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この症状は子乗せ自転車すべてに当てはまるものではありません。

防犯性を高めた太いカンヌキのカギ(写真右)を採用している自転車ばかりです。

左のグレーの鍵は安い自転車によく使われるタイプ。

表から見ると大差ないように見えますが、ひっくり返してみると・・・

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右側の黒いカギはカンヌキが無垢材でできており、切断に対して非常に防犯効果が高いことがわかります。

裏カバーの厚みを分厚くしてリベット止めすることでカンヌキとの干渉に対し耐久性を高めていることがわかります。

特に、下のほうのリベットはカンヌキ干渉対策と思われます。

電動アシストやちょっと上等な自転車は耐久性と防犯性を高めるため、たいていこのタイプを採用しています。

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この手のカギは、こんな大きな切断工具でなんとか壊せるいくらい頑丈です。

防犯性を高めた結果、カギの使い方に注意が必要となっています。

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いっぽう、グレーのカギの裏側は・・・

カンヌキは板を丸めて棒のようにしてあるだけで、中身は空っぽ。

裏カバーも簡単に引っかけてあるだけ。

ポケットツールで簡単に壊せます。

一応リベット止めしてある個所はありますが、カンヌキとの干渉には効果が無いところにあります。

半施錠の状態で動かそうとするとスポークとカンヌキがぶつかり、表と裏のカバーが簡単にはずれて破損してしまいます。

乱暴に扱うとすぐ壊れてしまうタイプのカギです。

メリットもあります。

カンヌキが弱いのでスポークが変形したり、ニップルがちぎれたりしにくい。

しかし、そもそも自転車が盗まれやすいという重大な欠点も・・・

自転車を盗まれたら本末転倒なのでやっぱりカギは頑丈なほうがいいのです。

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これはちぎれたニップルと新品との比較です。

リムに支えられていた個所から破断しています。

この部品は・・・

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このように車輪の外側から差し込み・・・

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車輪の内側に出しスポークとつなげます。

赤い印の個所にカギのカンヌキがぶつかるとちぎれるということです。

直径2.2mmのスポークに自転車の重さ、お子さんの体重が横方向に加わると耐えられません。

ママチャリのスポークは一般的に車輪1本あたり36本あります。

スポーク1本だけで強さを保てるはずもなく、36本全部でバランスと強度を保っています。

1本だけに集中的に力が加わると破損に至ります。

折れないようにする対策としては、カギを開け忘れていないか、ちゃんと開錠できているかレバーを毎回確認することなどが必要です

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次に、カギがこんな感じで変形していることがあります。

赤い印部分の銀色の四角い枠が外れかけています。

原因はカンヌキが開ききらない状態で、スポークと干渉したことによるものです。

スポークに押されたカンヌキが錠前の裏カバーを押してしまっています。

このままだと施錠も開錠もしにくいですし、錠前自体も破損しかねません。

電動アシスト付きで交換が必要になった場合、錠前はバッテリーロックとセットになってしまうため結構な出費になってしまいます。

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こちらが元通りに修理した状態。

なんとか曲げ戻しできれば再使用可能です。

自転車のカギは雨風にさらされているため、使っていくうちに動きが渋くなっていきます。

開けたつもりがカンヌキが途中で止まっていることも。

そのままスタンドのロックを解除し自転車を前へ押し出すと・・・

「ガシャッ!」という音とともに半開きのカンヌキとスポークとがぶつかりカギの裏カバーを壊してしまいます。

壊れるまでいかなかった場合でも、カギの操作がしにくくなります。

施錠しようとしてもちゃんとロックできなかったり開錠しようとキーをひねってもカンヌキが開きにくかったり。

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自転車本体へ取り付けるバンド(写真の赤い印のところ)がちぎれてしまう場合もあります。

たとえ症状が軽微でも、そのまま使い続けると破損に至ります。

対策としては定期的な注油、カギの開錠確認、これに尽きます

いずれのケースでも、無意識のうちに壊してしまうため保証書を持参される方が多いのですが、残念ながらご使用上の不注意での破損はメーカー責任ではないので、保証対象外となります、ご了承ください。

「買ったばかりなのに!」という場合、たしかに私も一消費者としてお気持ちはわかります。

しかし、そうならないよう当店では納車時にしっかりご説明もさせていただいていますので、あとはご自身で注意していただくようお願いするしかありません。

どんな商品であれ壊れてしまう使い方やケガをしてしまう使い方があり、説明書にも書かれていますのでご確認の上、正しい使い方をしてください。

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